色に関する知識・技能を身につける

色彩検定

色についての資格といえば、「色彩検定」を最初にイメージする人も多いのではないでしょうか。ただ、色彩検定という資格の存在は知っていても、その資格の内容や、資格を持っているとどんな場面で役に立つのかといった情報は、あまり詳しく知られてはいません。今回は、そんな色彩検定について詳しく紹介していきます。

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色彩検定とは 仕事の継続性とキャリアアップ 社会的需要とやりがい 色彩検定の資格を取得するためには

色彩検定の資格を取得したら・・・

□幅広い分野での仕事に活かせる
□効果的な配色やカラーバランスが身につく
□就職・転職にも有利!

世の中は、たくさんの色であふれています。そして、私達は常に色の影響を受けて生きています。商品のパッケージ、お店のインテリアやロゴ、ポスター、広告など、色が私達に与える効果はとても大きく、近年その重要性に注目が集まっています。色彩検定は、そうした色についての幅広い知識や技術を問う資格。この資格を取得することで、ファッション業界やインテリア業界をはじめ、幅広い分野での仕事に活かせる能力が身につきます。

また、配色のルールを学ぶことにより、インパクトを持たせる効果的な配色の仕方、カラーバランスなどの知識も身につきます。これまでの服選びがワンパターンだったり、まとまりがなく自信が持てなかったりした人も、説得力を持ったプレゼン資料が作れなかった人も、そうした悩みを色によって解決することができるのです。そのため、ファッション業界のみならず、営業職や事務職など、さまざまな業界への就職・転職にも有効に活用することができるでしょう

【色彩検定とは】

色に関する知識や技能が身につき
仕事のフィールドやチャンスが広がる!

「色彩検定」は、色に関する知識・技術を問う資格試験であり、1990年から続く文部科学省後援の公的資格です。色は私達の感情に直接訴える力があるため、近年色の与える影響の大きさが注目されています。そんな色に関する知識や技術を、色彩検定を通して体系的・理論的に学ぶことで、さまざまな場面で色をより効果的に使うことができるようになります。

たとえば、普段の服装選びの際の「色の合わせ方がわからない」、模様替えの際の「家具とインテリアの色が合わず落ち着かない」なんて悩みも、色を学ぶことで簡単に解決することができます。また、色の持つ力を利用して服装や小物などで相手に与える印象を変えたり、自分の気分をコントロールしたりと、色彩について学ぶことで人生をより豊かにすることもできます。また、色彩検定は、日常の生活に役立つだけでなく、さまざまな仕事の場面でも活用することができます。たとえば、色の効果をふんだんに使った、見やすく説得力のある資料が作れるようになったり、色を使った演出で商品をより魅力的に見せたり。スキルアップはもちろんのこと、努力次第では色の専門家を目指すこともできます。

色彩検定には、1級・2級・3級、新設されたUC級の4つの級が設定されています。どの級にも受検資格はなく、誰もが受けることのできる資格試験です。それぞれの試験範囲とレベルは下記のとおりです。

(1級)プロフェッショナル向け
色彩と文化、色彩調和論、色の知覚、ファッションビジネス、プロダクトデザイン、インテリアカラーコーディネーション、環境色彩、ユニバーサルデザインなど。2級と3級の内容に加え、以上のような事柄を十分に理解し、技能を持っている。

(2級)実務に応用したい方向け
照明、色名、表色系、配色技能、配色イメージ、ビジュアルデザイン、ファッション、プロダクト、インテリア、エクステリアなど。3級の内容に加え、以上のような基本的な事柄を理解し、技能を持っている。

(3級)色をはじめて学ぶ人向け
光と色、色の分類と三属性、色彩心理、色彩調和、ファッション、インテリアなど。以上のような色彩に関する基本的な事柄を理解している。

(UC級)一般社会人、公共、福祉、設計者など
色が見えるしくみ、ユニバーサルデザイン、色覚多様性、高齢者の見え方など。配色における注意点や改善方法を理解している。

※公益社団法人 色彩検定協会HPより引用

【仕事の継続性とキャリアアップ】

ファッション・インテリア業界だけでなく、
多くの業界で役立つ「一生ものの知識」

【仕事の継続性】
色彩検定取得者の多くは、ファッション業界、インテリア業界、出版・広告業界、建築業界など、さまざまな業界で活躍しています。それ以外の業界でも、色の力を使って、企業の商品開発部門や営業・事務として活躍している人も。また、フリーランスのメイクアップアーティストやネイリスト、ファッションコーディネーターとして活動している人も少なくありません。仕事の継続性については各業界で異なりますが、色に関する知識は法律などで変更されるものではないため、一度習得すると生涯にわたって使える一生ものの知識・技能といえるでしょう。

【転職・スキルアップ・キャリアアップ】
先に書いたように、色に関する知識はファッション業界やインテリア業界だけで必要とされるものではなく、建築業界や広告業界、飲食業界、冠婚葬祭などのさまざまな業界・場面で役立つものです。そのため、色彩検定資格は、多くの業界の就職や転職で有利に働く資格といえます。また、色を効果的に使ったプレゼン資料やチラシをつくれることで、ビジネスパーソンとしてワンランク上のスキルを手に入れることもできます。自身のスキルにさらに色の知識を身につけることで、デザイナーや色のプロフェッショナルとして、またフリーランスとして仕事で活躍することも可能になるのです。

【社会的需要とやりがい】

色彩効果の社会的認知は年々アップ
流行や消費者動向を読み解く力も身につく

色は人の脳に刺激を与えて、感情に訴える要素のひとつです。たとえば、暖色系の色に人は温かみを感じ、空腹中枢が刺激されて食欲を増進させるといわれています。そのため、多くの飲食店が赤色のロゴを用いています。ほかにも、緑色は安心や調和を感じさせる色であり、カフェなどのゆったりとくつろぐ場所では緑色が多く用いられるなど、近年色彩効果について注目が増しています。また最近では、企業の企画やセミナー、広報物の作成などで、パワーポイントを使ったプレゼンをする場面が多くありますが、これらの制作物も色について学ぶことで、よりインパクトと説得力があるものをつくることができるでしょう。

色彩検定では、色や配色について論理的に学ぶことができるため、日々の生活にもすぐに活かせる実践的な内容も身につきます。毎日の服装のコーディネートや部屋のインテリアなど、身近な色を変えることで自身の気分を上げたり緊張をやわらげたりすることができ、より豊かな生活を送ることが可能になります。ほかにも、色に詳しくなることで流行を敏感に感じられるようになったり、消費者がどんな目線で物を購入するのかを読み取ったり、それまでとはちがった見方を持つことができるようになるでしょう。

色彩検定は、色の知識を学ぶ入り口の資格として需要が高いといえます。受検者数は第1回開催の1990年から累計140万人以上と、非常にポピュラーな資格といえます。

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【色彩検定の資格を取得するためには】

試験は夏期冬期の年2回開催
3級の合格率は70%以上

色彩検定の資格を取得するためには、色彩検定試験に合格しなければなりません。試験は夏(6月)と冬(11月)の2回開催され、1級は冬期のみの開催となります。受ける級も自由に選べます。併願も可能で、試験時間も重複しないように設定されています。

1級の2次試験以外はマークシート方式で、合格ラインは問題の難易度によって多少変動しますが、満点の70%程度となっています。1級の2次試験のみが記述方式となり、一部実技が含まれます。

色をはじめて学ぶ人向けの3級の合格率は例年70%以上と高く、テキストをしっかりと読み込めば、合格はさほど難しくない試験といえるでしょう。

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