社会福祉士の年収・給料はどのくらい?高い収入を目指せる方法も併せて解説!

社会福祉士を目指す方には、実際に働いた際に受け取れる給料や年収が気になる方も多いのではないでしょうか?

勤務先や働き方によっても異なりますが、国家資格である社会福祉士の資格を持ち専門性を高めることで、安定した収入を得やすくなります。

今回は社会福祉士の平均的な給料や年収について、働き方や勤務先による違いも交えながら解説します。高い収入を目指す方のために、将来的に収入を上げていく方法も紹介しますので、参考にしてみてください。

【川村講師の自己紹介】

川村 和佳

大学にて社会福祉学を学び、一般企業勤めを経験。その後、社会福祉士として都内の高齢者福祉施設、一般病院、リハビリテーション病院の相談員として11年勤務。相談職として対人援助を行ないながら後輩へのスーパーバイザーとして指導担当した経験を持つ。

社会福祉士の年収・給料はいくら?

まずは、最も知りたい社会福祉士の平均的な年収について、具体的な金額も踏まえて見ていきましょう。

社会福祉士の資格を持つ職員の年収は平均403万円

令和2年度に社会福祉振興・試験センターが実施した調査によると、福祉・介護・医療分野で就労している場合の社会福祉士の平均年収は403万円でした。男女別に見ると、男性で473万円、女性で365万円となっています。

平均年収403万円という数字には、正社員以外に契約社員やパートタイム職員、派遣職員も含まれています。正規職員だけで見ると、約49%が平均年収の403万円を超える年収を得ているそうです。

ちなみに平成27年度に行なわれた同様の調査での、社会福祉士の平均年収は377万円でした。この5年間で社会福祉士の平均年収は25万円以上高くなっています。

日本全体で見た平均年収はここまで大きく上がっていないことから、社会福祉士の重要性は年々高まり、待遇もよくなっていると考えられるでしょう。

福祉系の職種のなかではやや年収が高い

福祉関係全体のなかで見ると、社会福祉士はやや年収が高くなる傾向にあります。

社会福祉士と同じく国家資格である介護福祉士と比較してみましょう。社会福祉士は相談業務に関する資格であるのに対し、介護福祉士は直接的な介護サービスに関する資格です。

介護福祉士の場合、正社員やパートタイム、派遣の方も含めた平均年収は292万円です。社会福祉士の平均年収は403万円ですから、統計上の平均年収には差が出ています。

平均年収に差が出る一つの要因に、介護福祉士にはパートタイムや派遣で働く人が多いことが挙げられます。正社員だけで見ると、実際にはここまで大きな差は生まれないことは知っておきましょう。

また、働き方によっては社会福祉士より介護福祉士のほうが、年収が高いケースもあります。

例えば、日勤のみの社会福祉士と夜勤を行なう介護福祉士で比較した場合、介護福祉士のほうが結果的に高年収となることは少なくないでしょう。

とはいえ、安定した年収を得ながら、専門的な視点からの相談業務といったやりがいのある仕事ができるのは、社会福祉士の魅力の一つといえます。

職場や業務内容によって給料に差はある

社会福祉士の給料は、勤務する施設や企業によっても異なります。

社会福祉士といえば、介護福祉施設や障害者福祉サービスで働くイメージを持つ方も多いでしょう。

しかし、実は、社会福祉協議会や医療機関、学校関係や司法関係など、働ける職場の幅が広い資格でもあります。どのような働き場所を選ぶかによって、社会福祉士としての給料が大きく異なります。

【社会福祉士のおもな勤務先ごとの平均年収の例】

介護老人福祉施設 423万円
介護老人保健施設 392万円
障害者支援施設 416万円
児童相談所 532万円
病院・診療所 398万円
都道府県社会福祉協議会 475万円
保護観察所・地方更生保護委員会 638万円
都道府県庁 496万円

【川村講師ならではのポイント】

社会福祉士は資格を取得して相談援助の現場で経験年数を重ねることでスキルアップができる仕事です。国家資格は知識や技術の証として認識され、キャリアアップやキャリアチェンジの際にも強みになります。
ソーシャルワークは福祉分野で共通するスキルですので支援分野を変えるような転職にチャレンジする際にも相談援助の現場経験を加味されながら給与にも反映されることが多いと思います。

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社会福祉士講座 合格実績・喜びの声

社会福祉士はほかの福祉系資格に比べ給与面で好待遇!その理由は?

社会福祉士は、福祉系のなかでも比較的高い収入を得やすいといわれています。その理由を3点解説しましょう。

社会福祉士の需要は年々高まっている

社会福祉士の多くは、高齢者や障害者の福祉施設やサービス機関に勤務しています。

高齢者や障害者への社会的な支援は、なくなることはありません。むしろ、超高齢社会となった日本において支援を必要とする人は増えていく一方です。

支援を必要とする方々から相談を受け、適切な支援やサービスへとつなげる社会福祉士の需要は今後も高くなり、活躍の場も広がっていくでしょう。

さらに、子どもの虐待やいじめ問題をはじめ、生活困窮者や失業者、DV被害者などの社会的弱者といわれる方々の問題の解決にも、社会福祉士は欠かせない職業です。

社会福祉士は今もこれからも社会に求められる資格の一つであることから、将来的にも雇用が守られ、給与面でも安定しやすいと考えられます。

資格手当がつくことが多い

社会福祉士の年収や給与が高いといわれる理由の一つに、資格手当があります。

あらゆる福祉制度に精通し、適切な相談援助を行なえる社会福祉士は、福祉業界において欠かせない人材です。そのため、勤務先によっては資格手当が設けられています。

実際に福祉・介護・医療分野で働く社会福祉士で、資格手当をもらっているのは37%以上です。

社会福祉士の資格手当の平均は1万円前後です。勤務先によっては2万円や3万円以上の手当をもらうケースもあり、年収にすると大きな額になることもあるでしょう。

資格取得が昇進につながることもある

勤務先によっては、社会福祉士の資格取得が昇進の判断材料となる、または必須条件となるケースもあるようです。

そもそも福祉全般への正しい理解がなければ、社会福祉士に合格することはできません。
社会福祉士になることで、専門的な視点から相談業務を適切に行なえるだけではなく、自分の知識や能力を勤務先にアピールすることにもつながります。

一般職員から、主任や相談部門などの責任者、最終的に施設長や事務所管理者へと昇進していけば、年収も自然と上がっていくでしょう。

【川村講師ならではのポイント】

この資格は福祉に関しての幅広い知識が必要となります。履修のなかでは、対人援助の技術だけではなく、福祉の歴史、財政や行政関係の計画、様々な法律などを学びますので福祉に関して総合的に考えていく知識を身につけていきます。
この知識は現場での経験年数を重ねるなかで、一人のソーシャルワーカーとしてのスキルアップだけではなく、部署内さらには所属機関内での組織力向上にもつながる能力となります。
そうした場合に、現場責任者はもちろんですが複数の部署を統括するようなポジションも視野に入ってきます。
国家試験に向けての広い知識を学ぶことはとても大変ですが、その後の長いキャリアを考えるととても大切で有意義な勉強だといえます。

社会福祉士としてより高い収入を得るには?

社会福祉士として、さらに高い収入を目指したい方のために、2つの方法をご紹介します。自分に合ったキャリアを見つけて、社会福祉士として満足いく収入を得ながら働ける道を考えてみましょう。

好待遇で働ける場所を選ぶ

先ほど紹介したように、社会福祉士を必要とする分野は幅広く、働ける場所も多数あります。

【分野別・社会福祉士の具体的な勤務先】

分野 勤務先の具体例
高齢者や障害者関係 介護施設、居宅サービス事務所
児童・母子関係 児童相談所、乳児院、児童養護施設、保育所、保護施設
生活保護関係 保護施設、無料低額宿泊所
地域福祉関係 福祉事務所、社会福祉協議会、社会福祉士事務所
医療関係 病院、診療所、クリニック
学校教育関係 小学校、中学校、高校、大学、短大
就業支援関係 ハローワーク、障害者職業センター
司法関係 矯正施設、保護観察所、更生保護施設
行政関係 都道府県庁、市役所、町村役場

数ある勤務先のなかから、自身のスキルや経験も踏まえつつ、手当や福利厚生のいい職場を選びましょう。

ただし、額面上の収入だけではなく、将来的に見込める年収や福利厚生、労働環境も合わせて考える必要があります。

例えば、行政機関では初任給が一般的に高くないといわれています。しかし、通勤手当や住居手当が手厚いことや、勤続年数に合わせた昇給が見込めるなど、メリットが大きいこともあるでしょう。

経験を積んで独立する

施設や企業で働く以外にも、独立型社会福祉士、つまりフリーランスとしてやっていく道もあります。受ける業務や仕事量も自分で決められるため、働き方次第では高い収入を目指せるでしょう。

ただし、社会福祉士に合格したからといってすぐに独立できるわけではありません。

一般的には施設や機関に勤務し、実務経験を積み、社会福祉士として十分な力を身につけてから独立します。円滑な相談業務を行なうために、地域のあらゆる機関とのネットワークも築いておく必要もあるでしょう。

独立後の仕事としては、成年後見人制度の受任、福祉施設から相談業務の請負、学校関係の非常勤講師など幅広いものがあります。フリーで働くことに興味があれば、将来のキャリアプランの一つとして視野に入れておくのもよいでしょう。

【川村講師ならではのポイント】

社会福祉士の国家資格や業務の認知度が向上してきた影響もあり、最近では社会福祉士として独立した事業を始めている方も増えてきました。また、他の法律関係や医療関係の資格に重ねて取得することで幅広い事業を行ないながら活躍されている方もいらっしゃいます。
特に権利擁護関係は社会的ニーズが増えてきたこともあり、この資格の強みが生きているように感じています。
これまで福祉分野と直接的なつながりがない業界の方が興味を持ってこの資格を取得することでよい化学反応が起きて日本の社会福祉の新しい未来が広がっていくことを期待しています。

社会福祉士になるために必要なこと

では実際に社会福祉士になるために、必要な条件にはなにがあるのでしょうか。順番に見ていきましょう。

社会福祉士試験の受験資格を取得

社会福祉士の試験を受けるには、受験資格を取得する必要があります。まずは自分に受験資格があるかどうかを確認しましょう。

社会福祉士の受験資格に大きく関わるのは、次の3点です。

  • 1.福祉系大学などで必要な科目を履修しているか
  • 2.相談援助の実務経験の有無や、経験年数
  • 3.一般養成施設や短期養成施設の卒業の有無

例えば、福祉系の大学を卒業し必要な科目を履修している場合、相談援助の実務経験がなくても社会福祉士の受験が可能です。

一般大学卒業の方や相談援助業務の経験がある場合、資格の大原をはじめとした一般養成施設に通うことで、受験資格を獲得できるケースもあります。

自分がどのパターンに当てはまるのかわからないという方は、大原をはじめとする養成施設に問い合わせてみましょう。

年に1度行なわれる社会福祉士国家試験を受験

受験資格を満たしたら、いよいよ社会福祉士の試験を受けます。

社会福祉士の試験日は、毎年2月上旬に設定されています。前年の9~10月に受験の申し込みが必要なため、受験を希望する方は忘れずに申し込みをしましょう。

試験の全国合格率は約30%~40%程度と、福祉系の国家試験としては難関です。例年3万人以上が受験していますが、実際に合格できるのは1万人程度となっています。

独学で社会福祉士の試験に挑戦することも可能です。とはいえ、年に1度しかない受験のチャンスを無駄にしないためにも、スクールや通信講座を活用するほうが確実な合格を狙えるでしょう。

【川村講師ならではのポイント】

社会福祉士の国家資格取得の履修は科目数が19科目と多いことに特徴があります。福祉のスペシャリストである国家資格となりますので、福祉分野の幅広い知識が必要となるのです。当然ながら曖昧な知識では人を支援することはできませんので、しっかりと学び身につけることは大切です。まずは一般養成施設で福祉に関する基礎を固めて学習し受験資格を得ましょう。
国家試験の試験問題も福祉に関する基礎知識をしっかりと理解していること、最新の福祉関係の動向を把握しているかなどを確認するような問題が多い印象があります。
19科目を勉強するだけでもなかなか大変であり、かつ最新の試験対策も必要となりますので、勉強時間は当然ながら少なくはありません。
また社会人生活を送りながら勉強をする方も多い資格ですので、勉強と仕事や家庭との両立も重要となってきます。
そのなかで合格への道はいかに効率的にかつ効果的に勉強できるかがポイントです。
独学での勉強ももちろん大切ですが、自分の生活スタイルや仕事に合わせて通学講座や通信講座などの試験対策を組み合わせていくことも検討してみてはいかがでしょう?
最新の法律や福祉関連の情報や試験動向、模擬試験での実力確認など独学では難しい点に対してのメリットは大きいと思います。

社会福祉士の合格を目指すならば大原へ

社会福祉士の合格を目指す方には、充実したカリキュラムを持ち、高い合格率の実績を誇る「資格の大原」がおすすめです。

仕事や学校と両立しての資格取得が可能

社会福祉士の受験を考える方の多くは「十分な勉強時間が確保できるのか」、「学校に直接通うのは難しい」という不安や悩みをお持ちでしょう。

しかし、資格の大原であれば、充実したコースのなかから自分に合ったものを選べるため、無理なく勉強を続けられます。

資格の大原には、受験資格が得られる社会福祉士養成コースと、受験資格がある方向けの受験対策講座があります。
さらに、社会福祉士養成コースには、通信課程と夜間通学課程の2つのコースがあるため、自分に合った学び方を選択可能です。

仕事や学校、家庭などと両立しながらの社会福祉士の資格取得を目指せるのは、資格の大原の大きな魅力です。

大原の「夜間通学課程」は第35回社会福祉士国家試験で合格率100%達成!

資格の大原での通信課程の合格率は70%前後、夜間通学課程は3年連続90%以上で、第35回社会福祉士国家試験は合格率100%を達成しました。

受験者全体の合格率約30%~40%程度を大きく超える高い合格率の理由には、徹底的に合格への道を追求した大原独自のカリキュラムがあります。

資格の大原では、社会福祉士として必要な専門知識や技術の修得はもちろん、学習の初期段階からの継続した国家試験対策が組み込まれています。
一定期間ごとの確認テストや添削問題があることで、学習の習熟度を定期的にチェックでき、着実に合格に必要な力を身につけられるのです。

個別の質問対応や合格までの万全のフォロー制度!

受講生のなかには勉強が苦手な方や、初めて福祉分野を勉強する方も少なくありません。

資格の大原では、受講生が不安なく試験に挑めるよう、各種講座やコースにおいて、学習状況に応じた学習サポートが設けられています。

わからない箇所を個別で電話やメールで質問できる、学習相談にも乗ってくれるなど手厚いフォローがあるため、試験日まで安心して学習に取り組めるでしょう。

【川村講師ならではのポイント】

社会福祉士の知識は言葉を暗記するというよりも、情報と情報のつながりや一つずつの意味の理解がとても大切です。普段見慣れない用語や法律も多いので理解することが難しいことも多々あるかと思います。
そういった際には当校の講師へ連絡していただき、理解の整理や学習方法の相談なども行なっていただきたいですね。長い期間、勉強を続けることはとても大変なことですので、講師陣も皆さんのやる気をサポートさせていただきたいと思っています!

まとめ

支援を必要とする方の相談を受け、適切な支援やサービスへとつなげる重要な役目を持つ社会福祉士は、やりがいがあるだけではなく、安定した給料が見込める仕事です。

社会福祉士の資格を持つことで、昇給や転職など将来的なキャリアアップに役立つことも多いでしょう。

社会福祉士の合格率は全国的に見ると約30%~40%程度と、決して簡単な試験とはいえません。しかし、自身に合った通信講座やスクールに通うことで、効率的に勉強をすすめ、合格により近づくことが可能です。

資格の大原では、社会福祉士の受験対策講座はもちろん、受験資格を得るための一般養成コースも開講しています。

自分に合わせた学習法で社会福祉士の合格を目指したいとお考えであれば、まずはお気軽にご相談ください。

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【講師プロフィール】

名前
川村 和佳
紹介文
大学にて社会福祉学を学び、一般企業勤めを経験。その後、社会福祉士として都内の高齢者福祉施設、一般病院、リハビリテーション病院の相談員として11年勤務。相談職として対人援助を行ないながら後輩へのスーパーバイザーとして指導担当した経験を持つ。

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