警察庁:
全国の仲間と共に、いつの時代も変わらない使命のために

藤井あゆみ さん

藤井あゆみ(フジイ アユミ)さん

警察庁長官官房人事課 課長補佐

■入庁年
2013年

■入庁後の略歴と業務内容

2013年 4月 入庁、警察大学校

2013年 8月 京都府伏見警察署

2014年 4月 京都府警察本部捜査第一課

2014年 7月 警察庁長官官房総務課(現:企画課)

2016年 8月 警察庁刑事局組織犯罪対策部組織犯罪対策企画課

2017年 6月 神奈川県南警察署刑事第一課長

2018年 7月 防衛省統合幕僚監部首席参事官付専門官

2020年 8月 福岡県警察本部公安第一課長

2022年 4月 警察庁サイバー警察局サイバー企画課

2024年 3月 現職(警察庁長官官房人事課)

※職務(役職)は取材時のものとなります。

Q1:国家総合職を目指した理由および入省先を選択した理由を教えてください。

あらゆる人の生活の基盤である安全・安心を守ることに携わりたいと考え、国家公務員を志望しました。

なかでも警察庁は、「交番から官邸まで」と言われるように、私たちにとって身近な安全から、国家としての在りよう・秩序の維持まで、幅広い業務のフィールドを持ちながら、どの分野においても、「国民の生命・身体・財産を守る」という、普遍的で社会に必要不可欠な使命のために働くことができることに大きな魅力を感じました。

犯罪によって傷つけられる人を一人でも減らす。社会経済情勢が目まぐるしく変化する時代の中で、治安という国の根幹を守り続ける。これは一生を懸けるに値する仕事だと心の底から感じ、入庁を決意しました。

Q2:入省先の職場の魅力はなんですか?

1つ目は、いつの時代も変わらない普遍的な使命のために仕事ができること。入庁からこれまで、一見すると全く毛色の違う様々な業務に従事してきましたが、どこで勤務していても、国民の安全・安心を守るという使命は変わることはありません。2つ目は、霞が関と都道府県警察を行き来しながら勤務を重ねるキャリアパスです。都道府県警察での血の通った経験が、霞が関での政策を机上の空論ではなく、地に足のついたものにしてくれます。3つ目は、警察庁のみならず、使命を同じくする全国30万の警察職員と一体となって仕事ができることです。私もこれまで京都・神奈川・福岡と3回の現場での勤務を経験しましたが、現場の捜査員と事件検挙や情報収集という同じ目標に向かって汗を流した日々や仲間との絆は、自分にとっての大きな財産であり、仕事をしていく上での支えとなっています。

Q3:これまでの業務の中で印象に残っているエピソードを教えてください。

京都・神奈川・福岡での現場勤務が思い出深いことは言うまでもありませんが、行政官としては、2022年に新設されたサイバー警察局でサイバー事案への対処体制の強化に携わったことが印象に残っています。サイバー空間が日常生活と切り離せないものとなる中で、サイバー空間における脅威は技術の進歩と共に日々変化し、容易に県境や国境を越えます。これまで警察が主なフィールドとしてきたリアルな空間における犯罪への対策と異なる難しさを日々痛感しつつも、警察の組織や体制を社会情勢の変化に応じて柔軟に変化させていく、という新たなミッションに挑戦しました。これまでの都道府県警察における勤務で得た知見を施策の立案に生かすことができたことも含め、非常に印象に残っています。

Q4:今後取り組みたい業務はどんなことですか?

個人的には、警察庁の業務はどの部門でも「国民の安全・安心を守る」ことにつながる仕事ができると考えていることから、今後も分野を限らず、幅広い業務を経験していきたいです。

一方、現職では、「人」の組織である警察を支えるべく、未来の警察組織を担う人材の採用業務等、人的基盤の充実に向けた業務に取り組んでいるのですが、少子高齢化の進展等、人口動態が大きく変化する中で、警察組織もこれに応じた変化が求められていると感じています。都道府県警察においても、警察庁においても、どのように地域の安全・安心を確保しながら、将来の警察組織の在り方を描くのか。そうした中長期的な視点を持って仕事をしていきたいと考えています。

Q5:国家総合職を目指す受験生へのメッセージをお願いします。

皆さんはこれから職業選択という人生の大きな岐路に立つことになります。職業選択に当たっては、自分が職業人生を懸けたいことは何なのか考え抜き、そして主体的に選択することを大切にしてほしいと思います。私たち総合職警察官の仕事は、この国で日々起こっている痛ましい事件や事故をただ傍観するだけでなく、苦しむ人の痛みに寄り添い、当事者として立ち向かい続けることです。治安を守るという責任を果たし続けることは、決して容易ではありませんが、私たちには志を同じくする全国30万の仲間がいます。こうした生き方に共感してくれる皆さんが、仲間に加わってくれることを心待ちにしています。