村瀨 崇史(ムラセ タカフミ)さん
観光庁観光産業課/総括課長補佐
■入省年
2013年
■入省後の略歴と業務内容
2013年 海上保安庁総務部政務課 係員
海上保安庁関係の法令や組織改正を担当。
2015年 住宅局総務課民間事業支援調整室 係長
住宅セーフティネットを構築するための法改正を担当。
2017年 航空局総務課 係長
無人航空機の活用を促進するための法改正を担当。
2018年 大臣官房総務課 係長
省内の法令審査・組織改正を担当。
2020年 (現)物流・自動車局旅客課 地域交通対策官
タクシー事業者を所管し、配車アプリを活用した新たな施策(相乗りタクシー等)を担当。
2022年 復興庁参事官補佐
福島県の帰還困難区域において、住民の帰還・居住を可能とする特定帰還居住区域を新たに設定するための法改正を担当。
2023年 ロンドン大学クイーンメアリー校留学
公共政策学を受講。
2024年 観光庁観光産業課 総括課長補佐
宿泊事業者・旅行事業者を所管し、これらの事業を通じて観光を発展させていく施策を担当。
Q1:国家総合職を目指した理由および入省先を選択した理由を教えてください。
<国家総合職を目指した理由>
学生時代に、東日本大震災を受けて、国家公務員でしか出来ないことがあるのではないかと漠然とした興味をもったのがきっかけです。その後、説明会等を通じて国家公務員としての職務を知る中で、国家を広い視点で眺めながら、様々な課題を政策的に解決していくことができるやりがいを持てる場であると考え、国家公務員を目指しました。
<国交省を選択した理由>
国土交通省は、セーフティネットとなる施策から経済成長を促す施策まで、守る・攻めるのバランスがよい組織であると思いました。また、国土交通省が幅広い行政分野を抱えていながら、常に政策のその先に存在する現場を感じることができるため、飽きることなく様々な課題にチャレンジできると考え、国土交通省を選択しました。
Q2:入省先の職場の魅力はなんですか?
国土交通省は、鉄道、自動車、道路、観光など多くの方々が関わる分野を抱えており、様々な方々が思いを重ねながら進めていく政策が多い組織だと感じています。このため、風通し良く多様な意見に接して、チームの内・外を問わず幅広いコミュニケーションを行いながら、政策を磨き上げていくことができると思いますし、それを良しとする環境が用意されている点が魅力だと言えます。
Q3:これまでの業務の中で印象に残っているエピソードを教えてください。
物流・自動車局で経験した2年間は非常に濃密な時間でした。まず、新型コロナウイルス感染症の影響により我が国の人流が途絶える中、まさにドアtoドアの輸送を担当するタクシーがこの苦境をどのように乗り越えるのか、過去に答えがあるわけではない中で、政策を打ち出していく必要がありました。事業者とも膝詰めで議論をする中、例えば、感染防止対策の設備の導入を支援する制度を打ち出しました。実際に感染防止対策が講じられた車両に乗車した際は、自らの政策が現場に反映されたことを肌感覚としても感じることができ、今でも鮮明に記憶として残っています。それと同時に、IT技術の進展が著しい状況下で、タクシーのDX化が喫緊の課題でもあり、攻め出していくべき分野の1つであると考えていました。このため、配車アプリを通じて多様なタクシーサービスが実現できるよう、乗客が相乗りする際のルールや運賃を柔軟に変動するためのルールを新たに導入しました。このように、答えが見出しがたい課題に対して、1つ1つひたむきに向き合い、様々な人々の知恵や力を結集できたことは、国家公務員として大きなやりがいを持てた時間だったと感じています。
Q4:今後取り組みたい業務はどんなことですか?
タクシーをはじめとして、IT技術の進展がこれまで伝統的であった分野にも大きく影響しているように感じます。IT技術を国土交通行政に上手に取り組んでいくことが、今後様々な課題を解決するための重要な視点だと考えており、そのような心持ちで特定の分野に限らず取り組んでいければと考えています。
Q5:国家総合職を目指す受験生へのメッセージをお願いします。
国家公務員は、我が国の将来像を思い描き、自らで形にしていくことのできる仕事だと思います。まだまだ山積する課題に対して、皆様と一緒に一つ一つ取り組んでいく日がくることを、楽しみにしています。
資格の講座以外の学習スタイル
大原学園グループでは、この他にも資格を取得できる学習スタイルをご用意しています。