厚生労働省:
ひと、くらし、みらいのために

加藤 明香里(カトウアカリ)さん

加藤 明香里(カトウ アカリ)さん

厚生労働省 大臣官房人事課 課長補佐

■入省年
2017年

■入省後の略歴と業務内容

2017年 社会・援護局地域福祉課 生活困窮者自立支援法の施行後最初の法律改正・施行事務

2019年 大臣官房総務課(併)人事課 法令審査・総合職事務系の採用担当

2020年 人材開発統括官海外人材育成担当参事官室 技能実習制度の法令担当(入管庁との調整、コロナ水際(出入国制限)対応等)

2021年 健康局健康課予防接種室(自治体サポートチーム) 自治体とのコロナワクチン供給に係る調整、疑義照会対応

2021年 保険局医療課 診療報酬改定業務、コロナ感染拡大に伴う臨時的対応

2022年 保険局保険課 医療保険制度改革(全世代型社会保障法案)、「年収の壁」問題、出産支援

2023年 福岡労働局(ハローワーク福岡中央・福岡中央労働基準監督署) ハローワークでの職業紹介や労働基準監督署での監督業務等の研修

2023年 医薬局総務課 薬事行政の取りまとめ(医薬品販売制度、電子処方箋、薬事承認、薬物濫用対策等)

2024年 大臣官房人事課 若手職員のキャリア形成支援、新卒・中途採用活動、業務改革

Q1:国家総合職を目指した理由および入省先を選択した理由を教えてください。

祖父の病気をきっかけに介護に関心を持ち、事業者や施設の職員の方と交流する中で、システム・社会を変えることで、支えられる側だけでなく、支える側も含めて皆をまとめて支えられる行政官の仕事に思い至り、国家公務員を志望しました。また、就活当時、20年余りの人生経験をもとに働く場所を決めることの難しさを感じていましたが、これから様々なライフイベントを経験していく過程で、「何とかしたい」と思ったことを、仕事で解決できるのは厚生労働省だけだと感じたのは大きなポイントでした。人生経験が仕事の糧になり、“自分ごと”として、常に関心を持って取り組める・ポジティブな“公私混同”ができる職場であることに唯一無二の魅力を感じたため、厚生労働省を選びました。

Q2:入省先の職場の魅力はなんですか?

私は飽き性な性格なのですが、厚生労働省では非常に幅広い行政分野を1~3年ごとに異動するため、毎年転職するような気持ちで、ずっとワクワクしながら新鮮な気持ちで取り組めています。また、厚生労働省には、全国のあらゆる現場のプロの経験と知恵が集結し、日々議論を重ねて政策立案を行っており、新たな発見と学びの宝庫(とってもオトクな職場!)であると感じています。

この国に暮らす人の数だけ、幸せの瞬間は様々だと思いますが、誰もが幸せを感じられる前提となる環境をつくることが、厚生労働省のミッションです。だからこそ、バランス感覚に優れた強い組織であるために、価値観の異なる色々なキャラクターの職員が必要ですし、そうした多彩な職員に囲まれて働き、刺激的な日々を過ごせることに、私自身も幸せを感じています。

Q3:これまでの業務の中で印象に残っているエピソードを教えてください。

保険局保険課で、岸田政権の肝入り施策である出産育児一時金の増額に取り組んだときのことです。官邸、政治、現場、世論、メディア・・・大きな波に揉まれながら、真摯にデータに向き合いつつ、少子高齢社会に立ち向かうためにどのような姿を描くべきか議論できたことは、非常に大きな経験となりました。同時に検討を進めていた出産費用の「見える化」では、妊婦の方々が費用やサービスを踏まえて適切に出産施設を選択できるよう、数々の施設のホームページを泥臭く閲覧して情報収集をしたり、実際に妊婦や医療従事者の方々の意見を伺ったりしながら、有識者を交えて議論を重ね、「あなたにあった出産施設を探せるサイト・出産なび」の創設に結実しました。今後、私自身が当事者になりうる立場として、仕事が“自分ごと”になる過程を強く意識した瞬間でした。

Q4:今後取り組みたい業務はどんなことですか?

霞が関は「ブラックな職場」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。実態として、一部に報道等で取り上げられているような、過酷な労働環境があることは、目を背けてはならない事実だと思っています。厚生労働省は、職員のために、ひいてはこの国のために、本気で変わらなければならないときに来ています。現在、幹部職員が先頭に立って長時間労働の是正に取り組んでおり、これも含め、自らの仕事に「責任と誇り」を抱く職員が、持っている能力を存分に発揮できる環境を整えるため、厚生労働省改革を着実に実行しています。私も人事課でその一端を担う者として、若手職員の目線でできることを確実に進めていきたいと思います。

また、今後のキャリアにおいては、入省時の関心分野である高齢者福祉行政に従事したいと希望しています。

Q5:国家総合職を目指す受験生へのメッセージをお願いします。

入省以来、大変なことはもちろんありましたが、こんなにも大きな裁量を得て、社会が変わる瞬間を目の当たりにできるとは、というのが、率直な今の私の想いです。それは入省前の想像をはるかに上回るものでした。

厚生労働行政への国民からの注目度はいつも非常に高く、期待が大きい分だけ、批判も多いのが厚生労働省だと思います。だからこそ、一人でも多くの方に、職員の想いを知って、厚生労働省のファンになってほしいと願っています。そして、厚生労働省のミッションに共感し、手を取り合い、肩を組んで、この国で暮らす人々のために一緒に進んでくれる気概のある方が厚生労働省の門を叩いてくださるのであれば、これほど嬉しいことはありません。皆様の挑戦を心から歓迎します。ぜひ一度、厚生労働省の説明会に足を運んでみてくださいね。