
岡部 文香(オカベ フミカ)さん
厚生労働省 大臣官房人事課 企画調整専門官
■入省年
2018年
■入省後の略歴と業務内容
2018年 年金局総務課/年金行政のとりまとめ、広報業務等
2019年 年金局企業年金・個人年金課/2020年改正法等の法令改正対応、税制改正対応等
2020年 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局(併)内閣府地方創生推進事務局/地域における少子化対策の推進、まち・ひと・しごと創生総合戦略等のとりまとめ
2021年 健康局健康課予防接種室(国会チーム)/新型コロナワクチン接種の実施に伴う国会対応業務、官邸関係業務
2021年 社会・援護局福祉基盤課/社会福祉法人・社会福祉連携推進法人制度の法令担当
2023年 産休・育休(約11か月)
2024年 大臣官房情報化担当参事官室/省内のデジタル化のとりまとめ(行政手続オンライン化、国家資格等のオンライン・デジタル化)
2025年 大臣官房人事課/若手職員のキャリア形成支援、新卒・中途採用活動等
※職務(役職)は取材時のものとなります。
Q1:国家総合職を目指した理由および入省先を選択した理由を教えてください。
些細なことでも、自分の行動で人がより幸せになることに喜びを覚える人間で、「世のため人のために仕事をしたい」という漠たる想いを持っていました。その想いを真っ直ぐに注げる職業は何か考えたときに、国の政策立案を担い、社会のあり方の変革によって人々の生活をより豊かにできる国家公務員の仕事に関心を持ちました。とりわけ、「国民生活の保障及び向上を図ること」いわば国民生活そのものを常に中心にとらえて考えることができ、自分の周りの人々が感じるような生きづらさの解消をできるのは厚生労働省だけだと感じ、この職場を志しました。また、全国のあらゆる現場のプロの経験と知恵が集結する厚生労働省で働くことで、「人のため」の仕事に関する自分自身の知見や感覚を高められると考え、大きな魅力を感じました。
Q2:入省先の職場の魅力はなんですか?
すべての国民のあらゆるくらしに思いを馳せ、寄り添いながら、人々の生きづらさの解消や、誰もが幸せを感じられる前提となる環境をつくることに真っ直ぐに取り組むことができることが、厚生労働省の魅力です。少子高齢化や労働市場のあり方といった社会課題を直視し、ミクロとマクロの視点を持ちながら、日本のひと、くらし、みらいのために今すべきことを考えています。
また、所掌する行政分野は、医療、介護、福祉、公衆衛生、労働基準、雇用保険、人材開発、年金…と幅広く、かつ1~3年ごとに異動するため、様々な視点から国民生活に関わり、新鮮さをもって業務に携わることができます。職員に目を向けると、技官や自治体・民間出向者を含め、多彩な職員で組織が構成されています。そうした職員に囲まれ、学びの多い環境で働けることも魅力の一つです。
Q3:これまでの業務の中で印象に残っているエピソードを教えてください。
入省して3年目に、社会・援護局福祉基盤課で、社会福祉連携推進法人制度の施行を進めた際、現場の意見を聴きながら制度をどのように運用すればよいか議論できたことは、法令改正が現場にどのように浸透していくかを考えることができ、大きな経験となりました。あらゆる制度は、現状の政策課題を解決するなど目的をもって形づくられますが、当該制度を利用してもらわなくては始まりません。実際に法人を立ち上げる際に課題となる点を洗い出し、実際に現場で法人運営をする方々と制度の運営について意見交換をすることを通し、制度が浸透するような法令・通知を策定していきました。この過程は、この職業で働くにあたって基本的な動作となりますが、改めてよりよく活用される制度の構築のために現場の声を聴くことが重要であることを再認識しました。
Q4:今後取り組みたい業務はどんなことですか?
現在は、人事課で若手職員の相談・キャリア形成支援等を担当しています。自分自身も小さな子どもを育てながら仕事をしており、厚生労働省はこうした働き方を応援してくれる組織ですが、今後も職員それぞれが自身の状況に応じて持っている能力を存分に発揮できる環境を整えることが目下の目標です。特に霞ヶ関は度々、長時間労働で話題になりますが、厚生労働省では幹部職員が先頭に立ってその是正に取り組んでおり、これも含め、厚生労働省改革を着実に実行しています。私も若手職員の目線でできることを確実に進めていきたいと思います。また、今後も、入省当時に関心のあった福祉施策を含め、人々の生活を支える多様な分野を行き来しながら、よりよい社会について思考し、貢献していきたいです。
また、今後のキャリアにおいては、入省時の関心分野である高齢者福祉行政に従事したいと希望しています。
Q5:国家総合職を目指す受験生へのメッセージをお願いします。
職業選択は、自分がどんな人になりたいか、自分の人生を使ってどんな仕事をしたいか考える大切な機会ですので、ぜひご自身で納得のいく選択をされることを心より応援しています。私が当時悩み抜き、飛び込んだ厚生労働省では、あらゆる関係者の声を聴きながら、自分の想像以上の裁量を得て、「ひとのため」に全力で駆け抜ける日々を過ごしています。全国民が関係者であり、私たちの生活そのものに直結する仕事ですので、決して簡単ではないですが、使命感とやりがいを持ち続けられる仕事だと思います。厚生労働省のミッションに共感し、この国で暮らす人々のために一緒に進んでくれる気概のある方が厚生労働省の門を叩いてくださるのであれば、大変うれしく思いますし、歓迎いたします。ぜひ一度、厚生労働省の説明会に足を運んでみてくださいね。
資格の講座以外の学習スタイル
大原学園グループでは、この他にも資格を取得できる学習スタイルをご用意しています。