文部科学省:
次世代に向けて、豊かな未来を紡ぐ

兒島 紗季さん

兒島 紗季(コジマ サキ)さん

文部科学省大臣官房人事課総務班法規係長

■入省年
2018年

■入省後の略歴と業務内容

2018年 生涯学習政策局(現 総合教育政策局) 生涯学習推進課 リスキリング・専門学校の振興

2020年 初等中等教育局初等中等教育企画課(学校現場派遣研修) 秋田県由利本荘市の小学校にて現場研修

2021年 大臣官房総務課審議班専門職  法令審査、地方自治体との調整窓口

2022年 総合教育政策局政策課教育デジタルトランスフォーメーション企画係長
GIGAスクール構想を基盤にデータ駆動型の教育活動を推進

2024年 大臣官房人事課計画調整班法規係長  組織改革、採用広報活動

※職務(役職)は取材時のものとなります。

Q1:国家総合職を目指した理由および入省先を選択した理由を教えてください。

当初は民間企業に就職するつもりでしたが、就活を進める中で自身が教員志望だったことを思い出し、偶然見かけた文部科学省のインターンシップに参加したことがきっかけです。インターンシップを通じて、学校現場に思いを馳せながら仕事をされている職員と出会い、私もこの人たちのように、頑張っている現場の人たちを誰よりも応援できる国家公務員になりたいと思うようになりました。

他省庁や地方自治体、民間企業と最後まで悩みましたが、文部科学省は、教育のみならず科学技術・文化・スポーツを加えた4分野が全て、頑張っている・頑張ろうとしている人たちを応援することを通じて日本の豊かな未来を創っていく仕事であることに強い魅力を感じ、「私もこの組織の一員として頑張りたい!」という思いで決断しました。

Q2:入省先の職場の魅力はなんですか?

とにかく仕事が「前向き」であることです。文部科学省では、数十年後の未来を見据え、そこから逆算して今必要な政策を打ち出していくことが重要になります。例えば、学習指導要領を策定するためには、今の子供たちが社会の担い手となる数十年後の社会を想定して、今身につけるべき能力を考えなければなりません。常に、未来志向で前向きだからこそ、毎日楽しく、わくわくしながらやりがいを持って仕事に取り組むことができています。

また、これらの仕事に、一人ではなく、尊敬・信頼できる仲間たちと共に取り組めることも魅力の一つです。文部科学省は所掌分野が広いからこそ、興味関心・バックグラウンド・価値観などが異なる個性豊かな職員が集まっており、各々の強みを活かして日々議論を重ねながら、協力して政策を立案・実行しています。

Q3:これまでの業務の中で印象に残っているエピソードを教えてください。

新型コロナウイルスの勃発により、学校が休校になって家に取り残された子供たちのために、家で学ぶことのできるコンテンツを集めたポータルサイトを開設したことです。私は当時入省2年目でしたが、サイト全体の構造決定やコンテンツ収集、実際のアイコンの作成に至るまで、担当者としての業務を行うことになりました。休校の決定から数日で開設する必要があったため大変な思いはしましたが、サイト開設後、全国の学校・家庭からこれまでにないほどのアクセスが寄せられたことが印象に残っています。

誰も正解の分からない手探りの社会情勢だからこそ、国として、子供たちが少しでも前を向ける方針を示すことの意義と責任を痛感した経験でした。このときに強く、「国家公務員として、文部科学省で働いていて良かったな」と感じたことを覚えています。

Q4:今後取り組みたい業務はどんなことですか?

文部科学省の所掌する分野の可能性は無限大で、そしてとても面白いので、「何でもやりたい!」というのが正直な気持ちです。

私は教育に最も興味を持って入省しましたが、働く中で科学技術・文化・スポーツ(宇宙や海洋といったスケールの大きい研究や、映画や音楽の支援、文化財の活用、QOL向上のための健康スポーツなど・・・!)へとどんどん興味が広がっています。今後は、これらの分野で、現場の意見を丁寧に聞きながら、未来を見据えた新たな政策の立案を行いたいと考えています。

また、生涯学習を所管する立場として自ら学び続けたいと思い、入省してから教員免許・保育士等の資格の取得をするなど、学び続けています。今後も分野を広げ、学び続けたいという気持ちは変わりません。

Q5:国家総合職を目指す受験生へのメッセージをお願いします。

政策立案を行う際は、正解の分からない問に向かって、手探りしながら決断し物事を進めていかなければなりません。時には、正しい決断をできているのか不安になることもあります。国民の生活を背負っている責任に押しつぶされそうになることもあります。

でも霞ヶ関には、そして何より文部科学省には、共に悩み、考え、試行錯誤を重ねながら、政策を進めていく仲間が大勢います。一人ではありません。皆で一緒に、政策を完遂させたときの達成感・やりがいは非常に大きく実感を伴うものです。

志ある受験生の皆さんが、将来その仲間に加わってくださることを、楽しみにしています。共に、次世代に向けて豊かな未来を紡いでいきましょう!