文部科学省:
人材育成から日本の未来を創る

出分 日向子さん

出分 日向子(デブン ヒナコ)さん

文部科学省 北海道教育委員会総務政策局教育政策課長

■入省年
2013年

■入省後の略歴と業務内容

2013年 初等中等教育局 財務課高校修学支援室 高校無償化に所得制限を設ける制度改正など

2014年 高等教育局 学生・留学生課 大学生の奨学金制度、留学支援など

2017年 スポーツ庁 国際課 スポーツを通じた国際交流・協力、スポーツの国際戦略など

2018年 UNESCO ESD課 ESD(持続可能な開発のための教育)の普及啓発

2020年 大臣官房人事課 採用・広報活動、研修制度設計など

2022年 初等中等教育局 教育課程課 小中高校のカリキュラムに係る企画・立案など

2023年 初等中等教育局 児童生徒課(併任) キャリア教育、いじめ対応、不登校対応等に係る企画・立案など

2024年 北海道教育委員会総務政策局教育政策課長 北海道教育に関する総合的な計画の策定・推進、広報、教職員定数など

Q1:国家総合職を目指した理由および入省先を選択した理由を教えてください。

「人の選択肢を広げたい」という思いと、「傍観者になるのではなく実践者でありたい」という思いから国家公務員を志しました。

文科省では、教育・科学技術・文化・スポーツというあらゆる側面から人を支え、人々の暮らしを豊かにする仕事ができます。人生における大きな選択も、日常の中のちょっとした選択も、多様な幅の中から、主体的に自由に選べる社会がいいなと思っています。

気候変動や自然災害、最近であれば新型コロナウィルスなど、先が読めない激動の時代になってきていると思います。この状況に対して、安全な場所からただ見て時間が過ぎるのを待つのではなく、自ら手を動かして、少しでも良い社会を後世に残せるよう努力ができる人物になりたいと考えています。

Q2:入省先の職場の魅力はなんですか?

教育・科学技術・文化・スポーツといった分野を所掌していることは先に述べたとおりですが、それぞれの分野が様々な可能性を持っていること、また単に独立的に仕事をしているのではなく、連携してお互いにシナジーを生みながら仕事をできることが魅力だと感じています。社会の要請に応える政策づくりのみならず、将来どんなことが起こるのか予測困難な激動の時代にあり、自ら未来を切り拓いていける点にとてもやりがいを感じます。

Q3:これまでの業務の中で印象に残っているエピソードを教えてください。

大学生向けの給付型奨学金制度の創設が、思い出深い仕事の一つです。それまでは存在しなかった制度を作り上げることは、とても大変でした。しかし、「この制度ができたら絶対に誰かが幸せになる」という確信を持てたので頑張ることができたのだと思います。対象範囲・金額設定などの制度設計や、制度創設にあたっての社会全体の理解促進、法令改正など、政策立案に携わることができたことは貴重な経験でした。乗り越える壁はいくつもありましたが、喫緊の課題に取組み、先述したような「絶対に誰かが幸せになる」という確信と共に制度を実現することはとても面白く、他の仕事では得難い経験だったのではないかと思います。

Q4:今後取り組みたい業務はどんなことですか?

科学技術政策に携わる仕事がしたいと考えています。文部科学省では先述したとおり、教育・科学技術・文化・スポーツの4つの分野を所掌しており、その間でシナジーが起こること、また起こすことができることがとても面白いと思っています。予測困難で複雑化した社会にあって、分野を超えた横断的な対応がより一層求められるのではないかと思います。そのような中で、教育・科学技術・文化・スポーツのいずれも未来に向かう分野を、行ったり来たりしながら多様な経験を身に着けていきたいと考えています。

Q5:国家総合職を目指す受験生へのメッセージをお願いします。

職業選択は、人生で多くある選択の機会の一つではありますが、節目ではあると思います。国家公務員以外にも本当に様々な選択肢がありますので、自分はどんな仕事がしたいのか、何を成し遂げたいのか、時間をかけて考えてみて下さい。どんな選択をしようとも、その時間はかけがえのないものになるはずです。考え抜いた後に、国家公務員そして文部科学省を就職先として考えていただけるのであれば、とても嬉しいです。志ある皆さんとともに一緒に働くことができる日を楽しみにしています!