社会人一発合格者インタビュー

2022年度公認会計士試験 社会人としてお勤めをしながら
一発合格された石坂龍太さんにお話を伺いました。

私が合格できたのは大原の講師のおかげです。

  • ―― 公認会計士を目指したきっかけは…
  • 大学卒業後、企業に就職し約10年経った頃、これから先もサラリーマンで良いのだろうかと迷うようになりました。業務はいろいろなことを広く浅く知ることができるのですが、仕事として強力な武器のようなものがないんですね。この先の人生を考えたら、何か専門性のある職業に就くべきではないかと。
    それで、大学時代に同級生が会計士の勉強をしていたことを思い出し、会計士を目指すことにしました。サラリーマン時代に様々な企業と触れ合い、上場や成長を望む企業のチカラになりたいと思ったのがきっかけです。
    その頃、私は結婚1年目で妻になかなか言い出せずにいたのですが、ある日、思い切って相談したところ「安定している企業を辞めて何をするつもりなの!?」と叱責。でも、すぐに私の決意を理解し、会計士を目指すことにできる限り協力すると言ってくれました。
    すぐに私は会社を辞め、会計士資格取得のために勤務は9時から17時30分まで、基本的に残業はナシという条件で、現在勤めている会計事務所に転職しました。
    会社には会計士、税理士の先輩が何人もいて、全面的にバックアップしてくれたので、とても恵まれていたと思っています。
  • ―― 大原へ通ってみた印象は…
  • 想像どおり、計算の分量が多くて大変でした。しかし、当然そのほうが実力がつき、それは勉強を進めていくうちに実感します。あとはテキストに戻り、知識を整理し、理解を深める復習をすることで、さらに成績が伸びていくことを実感しました。
    それと、大原の大きな特徴の一つである「常勤講師体制」の良さを感じました。わからないことを教えていただくのはもちろんですが、論文試験の直前は毎週相談させていただきました。やるべき教材や弱点の克服など、まるで中学生・高校生時代の担任のように親身にアドバイスしてくださいました。
    担任講師からいろいろ学ぶ際に大切なのは、早めに聞くことと、ミスを正直に話すこと。早めに聞くのは勉強法として当然ですし、ミスを正直に話すのは恥ずかしさもあり、ちょっと言いづらいかもしれません。実は私自身とても初歩的なミスをしてしまったことがあり、そのときに「このような心情で解いたために、ミスをしてしまいました」と相談しました。すると担任講師からとても的確なアドバイスをいただいたのです。担任講師は長年多くの受験生を見てきていますので、ミスの内容を聞くことで理由がすぐにわかり、その上でレベルアップする方法や合格のサポートをしてくれます。私が合格できたのは大原の強みに助けられ、担任講師には心から感謝しています。

大切なのは、仕事をしながら、いかに勉強する時間をつくるか

  • ―― 仕事と受験勉強の両立について…
  • 大切なのは、仕事をしながら、いかに勉強する時間をつくるか。学生と比較した場合、社会人は圧倒的に時間が取れないことは最初からわかっているので、その状況での工夫次第ではないでしょうか。
    私は毎朝5時半に起きて始業前に2時間、お昼休みに30分勉強しました。17時30分になったらすぐに仕事を切り上げて大原へ。大原がない日は、カフェで20時くらいまで勉強していました。それから帰宅し、夕飯を食べた後に23時半くらいまでその日の復習をして寝るというのが1日のスケジュールです。
    この生活を約1年半続けましたが、家庭も会社も協力的でしたから、毎日淡々と決めたことをやり続けるだけでした。妻はあらゆる面でサポートしてくれましたし、会社も私の状況を知っているので、たまに飲み会に参加しても勉強があるだろうから一次会で帰っていいと気遣ってくれて。しっかり二次会も参加してましたけど(笑)。
    また、モチベーションが下がることはありませんでしたが、朝起きられない日が数日続くことがあり、自己嫌悪まではいきませんが、ちょっとマズいなと思ったときは何度かありました。そういうときも毎日机に向かう習慣は変えずに丸一日勉強しないという日は作らず、早く起きるためにできるだけ早く寝ることを心がけました。
    日々の勉強のルーティンから多少外れても大崩れしないようにし、とにかく毎日の積み重ねを大切にしました。苦しい時期もありますが、筋トレと一緒で毎日続けるとそれが当たり前になります。私のような凡人は、そこまでやらないと土俵に上がれないと謙虚に考えていましたから。
  • ―― 社会人一発合格できた勝因は…
  • いくつかあると思いますが、まずは効率の良い勉強計画ですね。 2021年3月頃から、大原の講義・演習スケジュールが出るたびに実施および復習の時間を見積り、何回転すべきか考えました。
    そして、実際に勉強に充てられる時間を見積もります。たとえば、平日は1日4時間で週20時間、休日は1日8時間で週16時間、1週間の合計が36時間です。社会人だと時間が足りないので、重要度に応じて優先順位をつけて割り振り、要した時間を把握しながら計画との差異を確認。差異が大きい場合は計画を見直しました。
    自分自身に対する規律が大切なのと、うまく実行できないときは担当講師に相談すると良いと思います。
    あと勝因としては、勉強できる環境をうまくつくれたことです。前述したとおり、私の場合、戦略的な転職と妻の献身的なサポートが大きいですね。とくに後者については受験勉強中に子どもが生まれたものの、出産時は基本的に実家で過ごしてもらい、短答試験後に戻ってきてもらいました。また、戻ってきてからも私が勉強する時間を最優先してくれて、子供の面倒はすべて妻が見てくれたのです。この点だけに限らず、妻には感謝しかありません。
    論文試験の2週間前、会社から受かってこいと休みをもらい、当時コロナが蔓延していたので自宅にこもって最終的な追い込みに。私の邪魔にならないようにと、日中、妻と子どもは外出していたところ、二人ともコロナに罹患。幸い私は感染しなかったものの濃厚接触者ですから隔離期間を要しましたが、試験日にはギリギリ間に合いました。とても運が良かったと思っています。

社会人で会計士を目指す方にメッセージ

私が考える、受験で重要な要素は4つあります。
①環境づくり。自分の勉強時間を確保する環境にしないとスタートラインに立てません。その際には家族や会社に協力してもらうことも大切です。
②計画性。自分でどのように勉強を進めていくか合理的な計画を立てることです。
③規律。とにかく自分を律して決めた計画を愚直にルールを守ることです。
④モチベーション。後悔しないように限界までやろうと気持ちを持つことが必要だと思います。
そして、「合格後のイメージ」と「やり切れば自分は絶対に合格できるという自信」を持つと良いでしょう。
社会人で会計士を目指すのは簡単ではないかもしれませんが、淡々とやり続ければ合格できるので、夢に向かって多くの方にチャレンジしてもらいたいと思います。

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