TOEICのスコアアップを目指したいが、何から勉強すればいいのかわからないと悩んでいる方も多いでしょう。
TOEICのスコアを上げるには、ただやみくもに英語を勉強するのではなく、TOEICに適した勉強法を選ぶことが重要です。TOEICの試験がどのようなものなのかを理解し、限られた勉強時間を有効的に使える勉強法を選びましょう。
今回は、TOEICの特長を踏まえたうえで、スコアアップにつながる勉強方法を解説します。勉強を進める際のポイントや、教材選びの注意点も紹介しますので、参考にしてください。
TOEICに合った勉強方法を選ぶためにも、まずはTOEICの試験を知ることが肝心です。
TOEICとは、Test of English for International Communicationの略称で、英語コミュニケーション能力を評価する世界共通のテストです。TOEICでは、日常生活やビジネスで使う、実践的な英語力を測定します。
TOEICにはいくつか種類があります。TOEICの場合、聞く・読む力が測定できるTOEIC® Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)を指すのが一般的です。入試や就職活動時などの場合、TOEIC L&Rのスコアが使われます。
TOEIC L&Rのほかには、話す・書く力が測れるTOEIC® Speaking & Writing Tests(TOEIC S&W)や、話す力に特化したTOEIC® Speaking Testがあります。間違えた試験対策をしないよう、受験したいTOEICはどれなのか確認しておきましょう。
ここからは、TOEIC L&RをTOEICとして解説します。
TOEICの試験は、リスニング100問・リーディング100問の合計200問、990点満点で構成されます。試験時間はリスニング45分、リーディング75分の合計2時間です。マークシート方式で解答します。
試験はすべて英語で出題されます。出題形式は、前半パート1~4がリスニングで、流れてくる音声を聞いて解く問題、後半パート5~7がリーディングで、問題用紙に記載された英文を読んで解く問題です。
リスニングでは、アメリカ・オーストラリア・イギリス・カナダ・ニュージーランドのネイティブの発音で出題されます。
TOEICには合格・不合格はありません。リスニング495点とリーディング495点の合計990点中、どれだけのスコアが取れたかで英語レベルを測ります。スコアの目安は次のとおりです。
TOEIC L&Rスコア(リスニング・リーディング合計) | 英語レベルの目安 |
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550点 |
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750点 |
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860点以上 |
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近年TOEICを受験した方の平均点は、600点前後です。履歴書などで英語のスキルがあるとアピールできるのも、600点以上が目安といわれています。
TOEICの受験が初めての方や、英語力に自信がない方は、まずは500点台を目標にし、徐々に上のスコアを目指していきましょう。
リスニングの方がリーディングに比べて得点が伸びやすいといえます。リスニングは授業だけでなく、映画、音楽、ラジオのトーク番組などを使って、様々な方法でトレーニングができます。無理なく楽しく続けることが語学学習で成果を上げるコツです。
短期間で効率的にTOEICのスコアアップを目指すならば、次の5つの学習法を取り入れましょう。
最初に取りかかりたいのが、英語の基礎となる単語を覚えることです。TOEICのスコアアップを目指すなら、単語力は必須です。文法がわからなくても、単語の意味を知っていれば大まかな意味をとらえられ、得点アップにつながります。
ポイントは、TOEICならではの頻出単語を押さえることです。覚える際は、発音と意味を結びつけながら覚えましょう。TOEICの試験は選択式のため、スペルを正確に覚える必要はありません。
試験問題で単語がよく使われるシーンやフレーズを確認しながら覚えていくと、記憶に定着しやすくなります。単語本やスマートフォンのアプリ、単語カードなど、自分の使いやすい教材を使って、通勤や通学時間、自宅でのスキマ時間で繰り返し覚えましょう。
単語と並び、英語の基礎となるのが文法です。単語の意味を知っているだけでは、正確な意味まで読み取れないこともあります。また、TOEICのPart5は短文の穴埋め問題となっており、文法を理解しておくことは必須です。
久しぶりに英語を学習する方は、まずは中学レベルの文法に特化した教材を使いましょう。
「今さら中学英語なんて……」と感じる方もいるかもしれません。しかし、中学英語にはTOEICで使われる基本的な文法が詰まっています。TOEIC対策の初期段階で文法の基礎を固めておけば、のちに700点、800点と高得点を狙うときにも役立ちます。
TOEICのリスニングでは、アメリカやイギリスなど、英語を母国語とする方の音声で出題されるため、ネイティブの発音に慣れておく必要があります。
音声を正しく聴き取るには、実際によく使われるフレーズを繰り返して、慣れていくしかありません。
具体的な勉強法は、ただ音声を聞くのではなく、ディクテーションと呼ばれる、書き取りしながらのリスニングがおすすめです。問題を再生し、聴き取れた英語を書き取り、正誤チェックします。これを完璧にできるまで何度も繰り返しましょう。
最初からすべてを聴き取れないかもしれません。しかし、ディクテーションを繰り返していくことで、聞こえてきた音と英単語や熟語が結びつき、音声の内容が理解できるようになります。
自宅や車のなかなど声が出せる場所であれば、シャドーイングと呼ばれる、聞こえた音をそのまま声に出して発音やリズムを覚えていくのも効果的です。
TOEICのリーディングでは、限られた時間のなかでいかに早く正確に読み解くことができるかが、得点アップのカギとなります。
とはいえ、いきなり英文を早く正確に読むことはできません。まずは、時間がかかっても、じっくりと単語の意味や文法を理解しながら英文を読み込んでいきましょう。リスニングと同様、同じ英文を何度も繰り返すことで、徐々に理解のスピードが上がってきます。
最終的に辞書や解説なしで、英文の意味や文の構造が理解できるレベルを目指しましょう。
本番で実力を発揮するために、本番と同様に時間を設定して問題を解く練習も欠かせません。公式問題集を使って、実際のTOEICと同様にマークシートを使いながら、2時間の試験に挑戦してみましょう。
セクション別の練習問題で正答できる問題でも、他の問題と併せてやってみることで、焦ってミスをしたり、時間配分がうまくいかずに最後まで解けなかったりします。
実戦練習は、わからない問題に遭遇したときに、すぐに次の問題へと切り替える練習にもなります。
実戦練習で解き終わったら、スコアの確認はもちろん、どの問題をなぜ間違えたのかを徹底的に復習し、繰り返し解くようにしましょう。
TOEICのテストと一般的な英会話や英語文書の読解の最も大きな違いは、聞き返せないことと、時間制限があることでしょう。この2点を常に念頭においてトレーニングをすることが短期間で得点アップできる重要なポイントになります。リスニングでは一言も聞き漏らさないように集中して聴くこと、リーディングでは常に早読を意識することです。
TOEICの勉強を始めるときには、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
TOEICは合格・不合格がない試験のため、目指すゴールを自分で設定する必要があります。どの試験にもいえますが、明確な目標があって初めてゴールまでの道のりが見えてくるものです。
しばらく英語から遠ざかっていた方や英語に自信がない方は、まず550点を目指して英語の基礎固めをするとよいでしょう。
受験日を決めて、勉強期間を明らかにすることも重要です。地域にもよりますが、TOEICは年に10回ほど試験日が設けられています。受験日によって申し込みの締め切りは異なりますが、おおよそ試験日の1ヵ月~2ヵ月前が受付期間です。申し込みを忘れないよう、必ずTOEIC公式ホームページで確認してください。
目標スコアと試験日が決まったら、逆算して具体的な勉強のスケジュールを立てましょう。
英語学習は、毎日続けることが基本です。
とはいえ、仕事や学校など日々の生活に追われて、机に向かう時間が取れない日もあるかもしれません。机に向かっての勉強にとらわれず、通勤や通学、休憩時間などのスキマ時間を使って、英語に短時間でも毎日触れていくことが重要です。
無理なく英語学習が続けられる環境も整えておきましょう。Web教材を用意しておけば、手元にテキストがなくても、スマートフォンやタブレットでどこでも英語学習を続けられます。
使う教材は、TOEIC対策に特化したものから選んでください。ただ英語を学んだからといって、必ずしもTOEICの点数につながるわけではありません。
例えば、TOEICと比較されるものの一つに、英検があります。いずれも英語力を測る試験ですが、TOEICは聞く力・読む力を重視し、英検は書く力や話す力も出題されるように、試験内容は大きく異なります。
当然、TOEICの点数を上げたいのであれば、TOEICの出題傾向を分析して作られた教材を使うのが鉄則です。
オリジナルテキストでは圧倒的な単語数と例文で語彙力の底上げをしていただきます。語彙力アップは、リスニングでの正確な聴き取りに貢献するとともに、速読力アップにも大きく寄与します。オリジナルテキストによる語彙力アップと、公式問題集による実践力の養成によって得点アップを目指します。
TOEICの勉強に使う教材を選ぶ際には、次の3点に注意しましょう。
いつでもどこでも勉強できるよう、スマートフォンやタブレットで使える教材は必須です。単語アプリや過去問アプリはよく知られていますが、なかにはTOEICに精通した講師の講義がWeb視聴できる教材もあります。
スマートフォンやタブレットでの学習は、リスニング対策としても欠かせません。イヤホンを用意しておけば、通勤や通学時間でも英語の聴き取りができるため、勉強時間の確保にも役立ちます。
どんなに忙しい日でも、スキマ時間で使いやすい教材を用意して、30分でも毎日英語を勉強する時間を捻出しましょう。その積み重ねが、TOEICのスコアアップにつながっていきます。
教材は、今の自分の実力に合ったものを選びましょう。高いスコアを目指しているからといって、いきなりレベルの高い教材に手を出す必要はありません。
英語の基本的な文法や単語を覚えていない状態で、上級の問題集を購入しても、英語力は身につきにくく、挫折してしまう方もいます。
TOEICのスコアを上げるには、単語や文法の基礎から積み重ねていくしかありません。まずは自分の英語力を把握し、無理のないレベルから着実に取り組んでいきましょう。決して焦らずに、段階を踏んで学ぶことが、TOEICのスコアを上げる最短コースになります
TOEICは出題形式が変わることがあります。古すぎる教材では対応していないこともあるため、教材を選ぶ際はいつ作られたものなのか確認しましょう。
最近では、2016年に出題形式や得点配分の大きな変更がありました。つまり、2016年以前の教材は、新形式に対応していないことになります。
古いテキストを使って勉強時間を無駄にしないためにも、今のTOEICに合わせた最新の教材を選びましょう。
公式問題集は、近年、毎年1冊ペースで発刊されています。2016年以降に発刊された公式問題集であれば、問題集番号に関わらずお使いいただけます。1冊を徹底的に使い倒してしまったら、別のバージョンを使ってみましょう。
効率良くTOEICのスコアアップを目指すならば、資格の大原の「TOEIC® L&R攻略講座」で学びましょう。
資格の大原のTOEIC講座では、目標に合わせて「550点コース」、「750点コース」、「550点・750点パックコース」、「アドバンス上級コース」の4つが用意されています。
英語からしばらく遠ざかっている方のために、「英文法基礎講義」も用意しています。TOEIC®対策に特化し、わずか4時間で基礎英文法を総復習できます。
学び方は通信講座と通学講座から、自分に合った方法が選べるうえ、すべてのコースでWeb講義が利用可能。Web講義とは、TOEIC対策に精通した講師による1コマ30分の講義を、インターネットやアプリで何度も繰り返し視聴できるシステムです。
専用アプリに講義動画をダウンロードしておけば、通勤通学中の視聴もできます。勉強時間が取れないと悩んでいる方でも、1コマ30分のWeb講義を活用すれば、無理なくTOEIC対策を続けられるでしょう。
資格の大原独自のテキストは、コースごとの目標到達に必要なノウハウが1冊にまとまっているため、最小限の教材で効率的に勉強できます。
例えば、出題傾向をもとに厳選された単語は、学習しやすいようユニットの最初に組み込まれています。関連する単語を盛り込んだ問題形式になっているため、効率良く複数の頻出単語を学べます。
テキストには英語の音声を書き取る、ディクテーションのテストも用意されており、聴き取る力と語彙力を同時に習得可能です。
TOEICに合格できる要素が講義ごとに盛り込まれたカリキュラムも、資格の大原ならではです。
講義は前半と後半に分かれており、前半では英語力の基礎となる単語やディクテーションを学び、後半は公式問題集を使った試験対策となっています。1週間で2講義のペースで進めれば、1つのコースを1ヵ月半の短期間で学べます。
まずは550点コースを受講し、続けて750点コース、アドバンス上級コースと進めていけば、短期間でTOEICスコアの大幅アップも狙えるでしょう。
英語学習は、まとまった時間、机の前に座って勉強するばかりではなく、モバイルデバイスを使えばいつでどこでも行なうことができるというアドバンテージがあります。ですので、これを活かさない手はありません。勉強時間の半分は授業をご視聴いただき、残りの半分は、ラジオで好きな英語番組を聞くとか、英語雑誌を読むとか、音楽の歌詞を理解してみるなど、日常生活のなかに英語の勉強を組み込んでしまいましょう。
TOEICのスコアアップを目指すのであれば、TOEICの出題傾向に合わせた勉強方法が欠かせません。
TOEICの頻出単語や基本的な文法を押さえた教材選びはもちろん、リスニングとリーディングそれぞれに合わせた対策も行なっておきましょう。
限られた時間のなかでスコアアップを目指したい方には、資格の大原の「TOEIC® L&R攻略講座」がおすすめです。単語や文法はもちろん、パート1~7ごとの試験対策までできるため、短期間で得点力を身につけられる教材です。
気になる方は、無料で資料請求や説明会への参加も可能です。オンラインセミナーも行なっているため、まずは一度参加してみてはいかがでしょうか。
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