【Vol.3】
「つづく値上げラッシュ!8月・9月で合計4,927品目」

FPゆるっとコラム~人生100年時代のヒント~連載開始
2026/07/31(金)
コラム

皆さん、こんにちは。資格の大原 FP講座担当です。
このコラムでは、昨今話題になっているお金のテーマについて紹介していきたいと思います。
第3回目の今回は「値上げのお話」です。

もう聞き飽きた感のある「値上げ」というワード。
「価格改定」「料金の見直し」などいろいろな表現が使われていますが、要は「値上げ」。
値上げのニュースにまつわるお話です。

この夏だけで約5,000品目が値上げ!

今回は8月以降もたくさんの商品が値上げの予定というニュースについてお話ししたいと思います。
この8月と9月の2か月間で、食品などが合計4,927品目も値上げされる予定です。帝国データバンクの調査(「食品主要195社」価格改定動向調査-2026年7月)によると、8月の値上げは1,898品目、さらに9月には3,029品目に上ります。

値上げの理由は、これまでの原材料価格の高騰だけではなく、物流費や人件費の上昇に加え、中東情勢の悪化による原油高が影響しています。
これにより、食品トレーや包装フィルムなどの資材価格も上がっており、企業の経営を圧迫している状況です。

ステルス値上げ=実質値上げ

また、価格を変えずに内容量を減らす、いわゆるステルス値上げ、つまり実質値上げも続いています。
今回発表された品目のうち、約10%~15%がこのステルス値上げに該当します。企業がこの方法を選ぶ最大の理由は、店頭価格をそのまま上げてしまうと、消費者の強い買い控えを招いてしまうからです。

消費者物価指数とステルス値上げ

では、消費者物価指数(CPI)との関係では、このステルス値上げは国の公式なインフレ指標である消費者物価指数(CPI)にどう影響しているのでしょうか。

一見すると価格が変わっていないためCPIには反映されないのでは?と思われがちですが、実際には厳密に反映される仕組みになっています。

総務省が算出するCPIでは商品の価格そのものだけではなく、単位数量あたりの価格を追跡しているからです。
例えば、お菓子などの価格が100円のまま、内容量が100グラムから90グラムに減った場合、統計上は約11%の値上げがあったものとして換算されます。

しかし、ここには消費者の体感物価とのギャップという問題が生じます。統計上はカウントされていても、レシートの支払総額が変わらないため、私たちはインフレの進行をリアルタイムに実感しにくくなります。
その結果、気づかないうちに商品を使い切るペースが早まり、買い足しの頻度が増えて、最終的になぜか生活が苦しくなっているという心理的な負担につながっています。

ステルス値上げは企業の苦肉の策であると同時に、私たちの家計を静かに蝕む構造的なインフレ現象と言えるかと思います。

このコラムでは、これからもお金の話題を、少しずつ分かりやすくお届けしていきます。
「もう少し踏み込んで知りたい」「あの件はどうなんだろう?」と疑問が生まれましたら、それが「学びどき」です。
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